シナ油桐
シナ油桐は中国原産の油桐で、プロジェクトで取り組んでいる日本油桐とは全く違います。雲南産や湖南産、台湾産などなど、シナ油桐にも産地により特徴があり、一番質が良いのが湖南省の油桐といわれています。また別系統で広東油桐もあります。
シナ油桐と日本油桐を比較してみますと、昭和初期に編集された油桐栽培や植物油脂に関する文献では、シナ油桐の方が質が良いという報告がされていますし、当時の日本政府や専門家はシナ油桐を植林することを奨励しています。
実際に、昭和7年頃から、日本全国各地にシナ油桐を植えたようです。常神半島の神子で日本油桐を栽培していた藤原さんも植えた経験があることを語っていました。結果、余り日本ではシナ油桐は普及しなかったようです。最初にシナ油桐を栽培した和歌山県や、四国、九州などでは育っているようですが、他県ではダメだったのでしょう。
インターネットでシナ油桐が自生している場所を探し出し、自生地を訪ねてみました。場所は、兵庫県相生市です。舞鶴若狭自動車道が無料になったこともありますし、シナ油桐を確認したいという思いもらい、行ってきました。
相生市スポーツセンター北側に十数本のシナ油桐が自生しているという情報を頼りに探し回りました。何しろ私は生のシナ油桐を見たことがありません。ホームページの写真だけが便りです。あちこち探し回ったところ、それらしき実を発見しました。それがこの写真です。実の大きさは小ぶりの柿の実ぐらいでしょうか。

相生市スポーツセンター周辺をかなり調べたのですが、10本ぐらいがポツリポツリとあるぐらいで、日本油桐のような群生は見られません。おそらく日本の環境には適合したのでしょうが、強い繁殖力とまではいかなかったのでしょう。
また、シナ油桐の実は自然落下しないようです。中国では木をたたいて実を落とすようです。これは、東南アジア等で盛んに植えられたジャトロファも同じです。日本油桐のこれも特徴ですが、全ての実が自然落下してくれます。そのことがどれだけ労働を軽くしてくれるか、日本油桐の大きな特徴です。
シナ油桐と日本油桐の比較です。実の成り具合の差は歴然です。シナ油桐は大きさでは王者の風格ですが、全体の成り具合は日本油桐の勝ちです。
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| シナ油桐 | 日本油桐 |
実と種の比較です。大きさはシナ油桐が日本油桐の3倍ぐらいでしょうか。
これだけ大きさに差があれば搾れる油の量も違ってきます。
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| 左・日本油桐 / 右・シナ油桐 | 左・シナ油桐 / 右・日本油桐 |
結論です。日本ではやはり在来種の日本油桐が優位なのではないでしょうか。繁殖力、実の数の多さ、そして自然落下による作業量の軽減、などです。これは、日本油桐からとれる桐油が復活をとげ、様々な用途に再活用されることが前提ですが。




